西宮ライフスキル研究会

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「聞く」が「聴く」に「効く」となる

投稿者:よっしん

私たちが、教育カウンセリングやQ-U(学級満足度尺度・学校生活意欲尺度)についての指導を受けている神戸女子大の荒堀浩文先生が、子育てについて、過日、毎日新聞の「健康かわら版」に書かれていました。私は、この内容を職員に知って欲しいと思い、記事を増刷して配りました。教頭先生が「これは保護者の方々にも広く知らせたい」と、学校だよりに載せました。以下は2月16日のその記事からの抜粋です。

・・・聞くとは理解することであり、認めることである。存在を認め、理解してもらえない子どもは、人の話も聞けず、人を理解しようとしない。言い合いはあっても聞き合いはない。
現在、我が国の子どもは、あらゆる調査で、自尊感情が最も低い国というデータがある。自尊感情は相手に認められて育つ。『聴いてもらえる』ことは、自分を大切にされ、存在を認められたという経験の積み重ねとなる。
話を十分に聴いてもらえ、自分を認められれば、相手を尊重する気持ちが起こる。聴くためには、自分を最優先していては聴けない。相手中心のかかわりが求められる。自分中心から相手中心のかかわりが『聴く』になる。
さらに心の健康に欠かせない三つの『聴く』は、まず相手の話を乾いたスポンジが水分を吸い取るように聴く、二つ目は自分は何を感じたのか、思ったのか、気がついたのか自分自身を聴く、そして時には自然の声を聴くのである。
これは自分中心になっている日常性を聴くのである。聴くことによって分かる自分を素直に相手に伝えてみよう。きっと『聞く』が『聴く』になり、『効く』となる。
友愛社会の実現も、命を守る社会の実現も『聴き合う』ことがその根底にある。相互理解が、共生社会の始まりである。

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