西宮ライフスキル研究会

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明日への話題 〜澤柿教誠先生〜

投稿者:よっしん

私は、日経夕刊のこのコーナーのファンです。お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古先生の話です。

若い仲間と小さな同人雑誌を始めた。編集のKさんのお父さんが脳梗塞のリハビリに好きな絵をかいているというから、「表紙の絵やカットをかいてもらったら」と私が提案した。雑誌にのった絵はすばらしい。絶賛の手紙をKさんに書いたら、「父は涙を流して喜びました」という返事だった。その後、お父さんは人が変わったようにリハビリに精を出し、夢中になって絵をかいているそうで、「おかげさまで、思わぬ親孝行ができました。ほめられるのはクスリよりよく利くみたいです」とKさんが感心している。

ノーベル賞の田中耕一さんは富山県の小学校で学んだ。高学年の理科の実験の時間に田中少年はまわってきた澤柿教誠先生に質問した。いい質問だったから先生が「きみはすごい!」とほめた。このひとことで田中少年の科学志望がきまった。ノーベル賞を受けて帰国した田中さんは自宅よりさきに澤柿先生のところへ直行、感謝の報告をした。

ほめることばには驚くべき力がある。いまかりに40人のクラスがあるとする。学力が平均するようにA、B、20人ずつのグループをこしらえる。テストをして、Aのグループの答案は採点して返し、Bグループの答案は返さず、“よくできていた”とだけ告げる。これを数度くりかえしたあと、AとBとを比較すると、わけもなくほめられたBグループの方の点が高い。ピグマリオン効果といわれるものである。・・・

私たちも、澤柿先生のように、子どもたちのキラリと光る個性を伸ばすことのできる教師でありたいものです。

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