今日は十五夜ですね。めずらしく家族でお月見団子を頂きながら月を眺めました。
そして今、薄雲から覗く満月の安らぐようなエネルギーを背中に受けながらこのブログを書いています。
この満月の夜に届いたのは息子の大学院博士課程合格の通知でした。
3月11日、東北地方を襲った大地震の時、息子は大阪市内で就職試験の真っ最中でした。ビルの20階にある試験会場は大きく揺れ、そこから非常階段で地上に降りたそうです。
春になり、息子はその会社から内定をもらいました。しかし、彼の口から出た言葉は「お母さん。僕、大学院に行きたい。今、問題になってるエネルギーについて学びたい。だから内定を断ろうと思う」でした。福島の原発事故が彼の生き方に強い影響を与えたのでした。
そして、見事名古屋大学大学院工学研究科エネルギー理工学専攻に合格し、核融合科学研究所の教育を受けることが決まりました。今、この時期に核について研究をするということに正直将来的な不安はあります。しかし、彼の決断を応援しようと思います。
小学生の時、全く勉強ができなくて「もう、勉強なんかしたくない。あと何年勉強したらもうしなくて済むの?」と泣きながら私に尋ね「最低でも中学を卒業するまで。そこまでが義務教育だから」と答えると「中学を卒業したらもう勉強なんてしない」と宣言した息子でした。そんな彼が大学院へ進むのです。
その話を息子にすると「えっ?僕そんなこと言った?」と照れ笑いを浮かべていました。
自分の進むべき道を自ら選択し歩み出したことに母として心から頼もしく感じています。
子どもの内なる力を信じること。そして見守ること。そうすれば必ず子どもは自分に自信を持って夢へ向かって生きて行きます。息子を見てそう確信する母でした。