西宮ライフスキル研究会

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あなたはあなたが好きですか?

投稿者:かっしー

夏休みに尼崎で200名を超える先生たちと、ライフスキルのワークショップを開催した。

和やかに進むエクササイズの終盤。

私の自尊感情についてのレクチャーに続き、グループ内で「私は私が好きです。なぜならば○○だからです」。と言い合うワークをした。

ワークショップが終わって、皆さんにシェアリングカード(ふりかえり)を書いてもらったのだが、それを読むと一番多かった感想が次のような意見だった。

『「私は私が好きです」のワークが一番難しかった。自分の事を好きと思えない自分に気がついた』

『自分の事を好きなんて考えた事がない』

『自分を全部肯定するのは難しい。「ここは好きです。でもここはキライです」なら言える』

というような自己肯定ができないという意見であった。

とても正直な感想だと思う。

私は10年前、人間関係に悩み、子育てに悩み、なんとか自分を変えたいとカウンセリングを受けたことがある。その時、言われた言葉。

「あなたはあなたが好きですか?そんな辛い人生を精一杯生きてきた自分をほめてあげなきゃ。自分のことをもっと好きになってください」。だった。

自分のことを好きになる?何それ?絶対無理。だって私は私が大嫌いだもの・・・

その時の私はそのカウンセラーの言葉を容易に受け入れることはできなかった。

でも、「自分を好きになれたら・・・変われるかもしれない・・・」ただ漠然とそう感じていた。

その後、私はある研修会で「交流分析」と出合った。

その時学んだエリック・バーンの言葉に心動かされた。

「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来」

そう。私はいつも「あの人がこうだったらいいのに・・・。あの時こうだったらうまくいってたのに・・・」と自分のことは棚に上げ、いつも他人のせいにして、過去ばかり振り返っていた。

私はこのエリック・バーンの教えの通り、自分と未来を変えたい。そう思った。

どうしたらそんな自分になれるのだろう・・・。その時、ふと頭に浮かんだのが、あのカウンセラーの言葉「あたなはあなたが好きですか?」だった。自分を好きになれたら、自分を変えることができるかも知れない。未来が変わるかも知れない。

まずは自分を好きになろう。そこから人生をやり直そう。そう決意した。

「交流分析」の次に学んだのが、國分康孝氏の「構成的グループエンカウンター」だった。この構成的グループエンカウンターとの出会いが、現在のライフスキルプログラムの開発に大きく影響している。

構成的グループエンカウンターが一番大切にしているのが「一期一会」「心と心の垣根をつくらないふれあい」である。知らない人とグループをつくり、たくさんのワークをこなした。安心・安全な場の中で、人に話を聴いてもらう。人の話を聴く。一緒に知恵を出し合いながら問題を解く。などの作業がとても心地よく。ここでは失敗してもいいんだ。泣いても笑ってもいいんだ。どんな自分でも認めてもらえるんだ。そう感じさせてくれるのがエンカウンターの良さ、つまりグループダイナミックスだった。

何日も何日もセミナーに参加し、ある日のワークの最後が「私は私が大好きです。なぜならば○○だからです」。と伝え合うワークだった。

みんなそれぞれ自分の好きなところを宣言した。そして私の番が来た。私は今までに覚えた事のない感情が身体の内側からあふれ出て来くるのを感じた。そしてついに宣言した「私は私が大好きです。なぜならば、どんな辛いことがあっても、どんな辛い人生でも、一生懸命生きてきた、私は私が大好きです!!」と。

初めて自分の事を好きだと感じた瞬間だった。涙が溢れた。

グループのみんなも泣いていた。そして心からの拍手を私に贈ってくれた。

あれから10年。

ずっと「私は私が大好きです。嫌な自分も全部含めて私は私が大好きです」。いつもそう思う。

ある人がこう言った「良いものの周りには良いものが集まる」。

つまり、自尊感情の高い人の周りには人が集まるという意味なのだそうだ。

なぜなら自尊感情の高い人と一緒にいると居心地がいいから。確かにそうかも知れない。

私の周りには素敵な人たちがたくさん居てくれる。素敵な出会いがいつもいっぱいある。

そんな自分が大・大・大好き。

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