「ハートビーイング」の学習をすると、言葉の持つ力が分かります。
授業では、一人ひとりが書いた人を悲しませる言葉を実際に袋に閉じ込めて封印してしまいます。
そして、一人ひとりが書いた人に元気を与える言葉を1年間教室に掲示しておくのです。
先週、大阪市立関目東小学校の2年生にライフスキルプログラム「いいよん小学校探検」の飛び込み授業をしてきました。
授業前のひととき、その学級で、「無理~」という言葉が聞こえました。すかさず、「封印ことばやで」と誰かが釘を刺しました。言った子は、しまったという顔をしていました。
関目東小学校でも「ハートビーイング」の授業をしていたんですね。
でも、その封印ことばですが、始めは「し○」とか「ば○」とか「き○○」などだったと思うのですが、子どもたちの中で、「それはあかんやろ」と思えば、封印するというようになっています。子どもたちの判断で、封印の尺度が変化しながら暗黙の了解になっています。いつの間にか「嫌い」という言葉も入り、給食の際、食べ物を簡単に「嫌い」とは言わないようになっています。
生活科の時間に家で飼っていたハムスターが死んでしまった話をしたら、すかさず、みんな「先生、言っちゃた!」という反応です。そういうときは、「し○○になっちゃった」とみんなは、言います。
私が小さかった頃、そんな言葉を言うと、母から「縁起が悪い」と言って、言葉使いをたしなめられました。
日本では、「言霊」という考え方がありました、忌み言葉は使わない、という意識もありました。
言葉は、思考です。思考は、現実化するのです。そう思うと、言葉は、魔法のようです。
いい魔法を使って、いい人生をつくってほしいと願っています。