西宮ライフスキル研究会

2010 3月

「聞く」が「聴く」に「効く」となる

投稿者:よっしん

私たちが、教育カウンセリングやQ-U(学級満足度尺度・学校生活意欲尺度)についての指導を受けている神戸女子大の荒堀浩文先生が、子育てについて、過日、毎日新聞の「健康かわら版」に書かれていました。私は、この内容を職員に知って欲しいと思い、記事を増刷して配りました。教頭先生が「これは保護者の方々にも広く知らせたい」と、学校だよりに載せました。以下は2月16日のその記事からの抜粋です。

・・・聞くとは理解することであり、認めることである。存在を認め、理解してもらえない子どもは、人の話も聞けず、人を理解しようとしない。言い合いはあっても聞き合いはない。
現在、我が国の子どもは、あらゆる調査で、自尊感情が最も低い国というデータがある。自尊感情は相手に認められて育つ。『聴いてもらえる』ことは、自分を大切にされ、存在を認められたという経験の積み重ねとなる。
話を十分に聴いてもらえ、自分を認められれば、相手を尊重する気持ちが起こる。聴くためには、自分を最優先していては聴けない。相手中心のかかわりが求められる。自分中心から相手中心のかかわりが『聴く』になる。
さらに心の健康に欠かせない三つの『聴く』は、まず相手の話を乾いたスポンジが水分を吸い取るように聴く、二つ目は自分は何を感じたのか、思ったのか、気がついたのか自分自身を聴く、そして時には自然の声を聴くのである。
これは自分中心になっている日常性を聴くのである。聴くことによって分かる自分を素直に相手に伝えてみよう。きっと『聞く』が『聴く』になり、『効く』となる。
友愛社会の実現も、命を守る社会の実現も『聴き合う』ことがその根底にある。相互理解が、共生社会の始まりである。

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桃の節句・・・今日は娘の卒業式でした。

投稿者:かっしー

 今日は高校三年生の娘の卒業式でした。

中学の卒業式は腹痛のため(体育会や遠足など行事になると決まって体調を崩すのです)欠席し、夕方私と2人で証書を取りに行った経験から、高校の卒業式はどうかなと思っていたら、今日は無事卒業式に行きました。

私も参列する準備をしていたら「お母さん。いそがしいんでしょ。来なくていいよ」。と言うので「午前中、お休みとったよ」。と言うと、「ううん。来なくていいよ。立ったり座ったりしんどいだけやし。仕事に行っていいよ」。と。

ちょっと寂しいなと感じつつ。学校の事も気になるし、その娘の言葉に甘え「じゃ。元気に行ってらっしゃい」。と玄関で最後の制服姿を見送りました。

1時間遅れで出勤し、保健室に着いたとたん。鉄柱に激突し前歯を折った児童が運ばれてきました。すぐに病院の手配をし、タクシーに乗り込みました。

病院で時計を見ると、ちょうど卒業式が始まった時間でした。

「愛ちゃん。ありがとう。あなたが卒業式に来なくていいよ。と言ってくれたおかげで、お母さん。この児童のけがの手当てができたよ」。そう心の中で呟きました。

小学校の時から参観日も行ってやれず、病気の時も1人で寝かせて仕事に行った冷たい母親でした。

5年生の3学期に2ヶ月だけ不登校になって、朝、トイレにこもったまま1時間以上も出て来ない娘に「学校どうするの?お母さんも仕事行かなきゃいけないし、はっきりしなさい!!」と言うと、トイレの中から「ママなんかいつも私のことなんかほって仕事に行くやん。さっさと仕事に行けよ!!」と言われ、トイレのドアの前で声を殺して泣いたこともありました。

 いつも、いつも寂しい思いをさせてしまったけれど、今日まで本当によく頑張ってくれたと思います。

夕飯は息子と娘には特上のヘレステーキとお雛様ケーキ。母は豚テキ。でお祝いしました。

娘に今日の歯のけがの事を話し、「けがをした子どものお母さんから、加島先生が居てくれて良かったですと言ってもらえたよ。ありがとう。」。というと「よかったやん。お母さんの学校って大変やね」。と言ってくれました。

娘よ。卒業おめでとう。

4月からの大学生活では少しくらいはめをはずして、楽しく自由に輝いていてくれたらいいなと願っています。

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今日、届いた嬉しい便り…「夢が叶いました!」

投稿者:かっしー

 今日、とっても嬉しい報告が、春色の桜の花が満開の葉書に載せられ私の元に届きました。
ある若者からの便りでした。そこには「加島先生。ようやく卒業が決まりました。夢は願えば本当に叶うのですね。いつも暖かい励ましをありがとうございました。春には教壇に立てるよう教育委員会からの連絡を待ちます」と書かれてありました。
その若者との出会いは3年前、私は引きこもりの支援者として、彼は不登校の子どもたちの支援者として、HAPの研修会で出会いました。
大学では『教職研究会』というサークルに席をおき、将来の夢は「貧困層の子どもたちの居場所作り」でした。とても真面目な彼は誰に対しても誠実そのものでした。彼を見ていて、是非教師を目指してほしいと思い、名刺を交換し、「もし、私に何かお手伝いできることがあれば連絡ください」。と伝えました。彼はその後何度か手紙をくれ、筆不精の私は感心しながらその手紙を読み、返事はいつもメールでした。

 彼は幼い頃実母からの虐待に苦しみ、父親とともに家出。長年の貧しい暮らしに耐え、2部の大学に進学したものの、生活のためにアルバイト漬けの毎日で、4年生になってからは学業に専念できず卒業が危ぶまれる状況に追い込まれていました。

 昨年の夏。彼から「精神的にまいっています。話を聴いてください」。とメールが来ました。西宮北口の居酒屋さんで食事をしながら、彼は本当に疲れた表情で「今年も卒業がやばい状況なんです」。と苦しい胸の内を話してくれました。

私は「あなたの夢はなんだった?」と聴きました。すると「ぼくのような貧困で苦しむ子どもたちの居場所を作ることです」。と応えてくれました。

「うん。素敵な夢だよね。でも・・・貧困の子どもたちから、その場所の運営費はもらえそう?」

「居場所つくりに一番必要なものは何かな?」そう質問していくと、彼は夢の実現には相当な蓄えが必要だと気がつきました。

私は「あなたの夢はとっても素敵だと思うよ。必ず実現してほしい。その実現にむけ今何を一番にすべきかな?」

と尋ねると、彼は「とりあえず今年、きちんと卒業して、就職することです」。と応えました。

夢の実現にはまずは卒業して臨時講師としてでも教壇に立ち、安定した収入を得ることが必要だと気付いた彼は、当面の目標を「卒業」におくことにしました。

最後に私は「夢は必ず叶うよ。あなたが絶対叶えたいと願うなら。毎日、寝る前にプラスイメージをしてみて。そして、自分自身に「僕は大丈夫」「僕には力がある」「僕ならやれる」と言い聞かせてみよう。成功イメージができたら必ずうまくいくよ。まずは、卒業が決まった時のことをイメージするようにしてごらん」。と伝えました。

それから1ヵ月後。彼からメールが届きました。「加島先生。すごいことがおきました。後期の学費が足らなくてこまってたら、仲間がカンパしてくれました。それでも足らない分は教授が貸してくれました。毎日。成功イメージをするようになってから良い方向へむかっています!!」。と。

そして、今日の嬉しい報告です。

どうか神様。彼が夢を叶えられるようお守りください。病弱な父親を助け、一生懸命に生きている彼に力をお貸しください。

私は今日から毎日、春、教壇に立つ彼の姿をイメージして祈りたいと思います。

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9年越しの夢叶う・・・学校カウンセラー認定!!

投稿者:かっしー

 本日、日本学校教育相談学会より「学校カウンセラーとして認定します」という通知を頂きました。

ネガティブで自己否定の強い自分を変えたいと、友人の誘いで兵庫県立教育研修所のカウンセリング講座に通いました。そこで出会ったのが、主任指導主事の住本克彦先生(現大阪女子短期大学教授)でした。

住本先生が、人生に迷う私に夢と希望を与えてくださったのです。

住本先生は私に「教育カウンセラーと学校カウンセラーの資格を取得する」ことを勧めてくださいました。そして、取得のための方法を細かくご指導くださったのです。

学校カウンセラーの資格は筆記試験がないかわりに申請基準が大変厳しく、日々研修を重ね、全国レベルの研究大会で事例を発表するか論文を発表しなければなりません。申請には研修をうけた全ての証明が必要になります。学会に入会した当初は、審査基準を読んだだけで今の私には難しいなと思いました。

しかし、私は諦めませんでした。何年かかってもいい。必ず認定を受ける。その思いは非常に強かったです。

そして、昨年の夏の研修で兵庫支部の荒堀先生から「そろそろ申請しなさい。基準は達してるだろう」。と勧められ、思い切って申請することにしました。9年間分の研修証明書をファイルから取り出すと、なんと申請に必要な条件は全てクリアーしていたのです。大学院で修士を取得したのも大きなポイントになりました。

2月に受けた面接でも「書類は完璧です」。と誉めていただきました。

願う気持ちが強ければ、夢はこうして叶うのです。

「叶える」ために必要な出会いや学びを呼び寄せるのです。

この資格は永久資格ではなく、5年毎に継続のための審査があります。

継続審査も大変厳しいので、今後も研修を重ねて行かなければなりません。

まずは、8月、鎌倉で開催される全国大会で発表します。

西宮市内の小学校教師で学校カウンセラーの認定を受けているのは私だけです。

今後、一層の努力を重ね、職場においても学校教育相談のコーディネーターとして頑張って行きたいと思います。

住本先生。荒堀先生。ご指導ご支援ありがとうございました。

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