西宮ライフスキル研究会

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幼いころの「絵本の良さ」体験が、人を支えます。

投稿者:おっちー

かっしーの講演が盛会だったというメールを、他の3人のメンバーは、クレヨンハウス大阪で受け取り、喜び合いました。

児童文学者、岡田淳先生の講演「絵本とつきあいながら」を聴きに行っていたのです。

絵本『マジック☆ラビット』の翻訳をされた話から始まりました。

「人生は、引き裂かれるメロドラマ。引き裂かれた人・場所・時間と和解したい、傷を修復したい、という想いがあるのではないでしょうか

絵本には、人間とウサギが話をしてしまうaboutさ・ゆるさがあり、だからこそそんな困難な課題を跳び越えやすいジャンルなのだとおっしゃいました。

なるほど、絵本は理論より感性がものを言う世界です。子ども達は直観に優れていますから、絵本となじみやすいのです。

講演後、著書『ヤマダさんの庭』という本にサインしていただき、買ってきました。

誰にでも自分の庭があって、そこに本当の自分が出る

岡田先生は、子どもの頃読んだ『ドリトル先生の航海記』の「子どもを子ども扱いしないドリトル先生」や「ドリトル先生の台所のイメージ」が、岡田先生の「人は生きていていい。人間は信頼できる」という人生に対する肯定感を育てたのだと回想なさいました。

そのドリトル先生の台所は、現職の頃の図工準備室にどこかでつながっていて、図工準備室はその台所のようなとても素敵な部屋になったのだそうです。それは、岡田先生にとって庭の一部であり、自分のシンボルであったということです。

自分の庭を作っていくのが人生

疲れたら自分の(心の)庭を散歩して、幼いころからこれまで好きだったことをふり返りつつ、「自分の木」につながりのある人たちを思い描いてみる・・・そこから、人は引き裂かれた思いを和解したり修復したりできるのはないか・・・。

支えとなった幼い頃読んだ本・・・私にとっては『ピノキオ』と『小公女』です。

「ピノキオの帽子はパン」「ピノキオを諭す美しい妖精」「鯨のお腹の中で小船に乗っているピノキオ」の絵は、今も脳裏にあります。

小公女が、しいたけられながらも屋根裏部屋で一人空想をふくらませている描写も!

幼いころの「絵本の良さ」体験が、人を支えます。

脳裏に残った絵や描写は、幼いころ見たものとは違っている・・・岡田先生が印象深かった「ドリトル先生の台所の肉汁のしたたり落ちる焼いた肉の絵」ですが、実際はなかったそうです。絵本はその人の必要に応じて変化しながら、人を支えていくようです。

~ピノキオを優しく諭す妖精のような先生?試練に負けない小公女のような私?~

さて、教室や我が家が私のシンボルならば、やはり「すてきな庭」に作っていきたいものです。

もう10年前、西宮市立津門小学校で、岡田先生と職員室の向かい合った斜めの席で給食をいただいていました。「汁もんが欲しい献立だなぁ」なんておっしゃっていました。よっしんとあっちゃんも津門小学校教諭でした!かっしーは、津門小学校の保護者でした!

岡田先生の図工室は、木造の古い作りでしたが、いろいろな道具が使いやすく置かれてあって、不思議に雰囲気のあるお部屋でした。

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