昨日、夜10時30分。
携帯が鳴った。関わっている女子生徒からだった。
中学校との話し合いが終わり、自宅近くの公園でお母さんとブランコに乗っているという。
今まで聞いた事のないような弾んだ声だった。
「カシマ。うち。先生たちに言いたい事全部言えたよ!!」
「うん。うん。そっかぁ。よく言えたね。偉かったね。頑張ったじゃん。すごいよ!!」
「うん。カシマのおかげ。カシマ。ありがとう」
その言葉に思わず涙。
お母さんからも報告を受ける。
全ての教師が目を光らせて彼女を見守ること。何かあったらすぐに話を聴いてくれることを約束したという。
良かった。
私が何よりも嬉しかったのは、いじめに対し中学校側が真剣に取り組んでくれることはもちろんのこと、彼女と母親との母子関係の修復ができつつあることだった。
「一番うざい存在は?」と聴いた時、即座に「お母さん」と答えた彼女。
何とか、今回の事で母親の愛情を感じさせたいと思っていた。それを仕組まなければと考えていた。
2時間に渡り母親が教師に訴える言葉を、彼女は壁1枚隔てただけの隣の部屋で全部聴いていたという。
彼女の弾んだ声は、いじめが解決の方向へ動き始めた安心感より、母親の自分への愛情を確信することができたことが一番大きかったのではないだろうか。
真夜中のブランコ。母と娘二人。
今まさしく親子でいることの幸せを感じているにちがいない。
よかった。本当によかった。