西宮ライフスキル研究会

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若者たちへ伝えたいこと・・・自分らしく生きるということ 。親たちへ伝えたいこと・・・子どものありのままを認めるということ。

投稿者:かっしー

 CA380507今日はNPO法人情報センターイシス神戸で標記のテーマで講演をさせて頂きました。
私の講演の後には、引きこもりから回復した若者たちの体験発表や居場所の見学会などがあり盛り沢山な内容のイベントでした。
   若者たちの体験発表では教師として大変悲しむべき発言がありました。
A君は現在23歳。小学校の時いじめが原因で学校に行けなくなりました。すると、ある日学校から校長と教頭と担任がやって来てロープで足と手を縛り、パジャマで裸足のまま抱えられて無理やり学校に連れてこられ保健室に放り込まれたそうです。そして「もし、明日も来なかったら今日みたいなことになるぞ」と脅され毎日泣きながら学校へ行ったそうです。中学では自殺を考え、自宅のマンションの5階から飛び降りようとした時両親に見つかり死ぬことを思い留まったそうです。学校へ来れない子どもの手足をロープで縛って無理やり連れてくる等と言うやり方が10年ほど前に行われていたなんて信じられません。話を聴いて涙がこぼれました。教師として彼に心から謝りたいと思いました。学校は不登校の子どもたちの対応を絶対に誤ってはいけません。A君を追い込んだような教師が二度と現れないようにしなければなりません。改めて私の使命を強く感じました。
 体験発表では若者たちから親や大人たちへのたくさんのメッセージが伝えられました。一部ご紹介します。一緒に考えて頂けたらと思います。
・全てにおいて「何で?」って聴かないで欲しい。自分でもわからな いのに責められてい る感じがして辛い。
・「仕事せずに、ブラブラして」だけでなく「どうせあんたなんか仕事しようとしてもいい仕事にはつけへんわ」とか余計な一言は言わないで。やる気をなくすような言葉掛けをしないでほしい。
・母親に「あんたなんか産むんじゃ無かった」と言われた。それなら最初から産むなよって思う。
・母親に「あんたは橋の下で拾ってきた」と言われた。そんな拾って来 た子に父親と同じ学歴(東大医学部)を求めるな。
・一言に引きこもりと言っても様々。一人一人個性もあり考え方も違う。そ れを認めてほしい。
・引きこもりを問題視する社会自体が問題だ。引きこもりを認めて見守ってほしい。           等など

そして、最後にそれぞれが自分の夢を語ってくれました。しっかりした口調で自分の夢を語ってくれた5人の若者たちあなたの夢は必ず叶うよ。
「今はただ、“生きていくこと”が夢です」と語った B子さん。
その横で「B子さんと結婚して幸せな家庭を作ることが夢です」と恥じらいながら語ってくれたA君。
おばさんは、二人のアツアツぶりに当てられっ放しだったよ。
どうぞ二人で幸せな家庭を作ってくださいね。

 今日は私の講演なんかより、この若者たちの体験発表だけで充分考えさせられる内容でした。ずっと苦しみと悲しみのなかで生きてきた彼らが幸せに輝いて生きられるような世の中にするために、私に何ができるのか真剣に考えたいと思います。

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