西宮ライフスキル研究会

怒りへの対応 その1

4年生の実践ノート

意外! 怒りは悪い感情ではありません

「怒りという感情は悪い感情ではなく、むしろ、怒りがないほうが心配です。たいせつなのは、怒りの感情そのものではなくて、その怒りの感情とのつきあい方です。心に怒りをためたままにしておくと、悪くすると病気を引きおこすこともあります。また、怒りをためたままにしておくと、やがて怒りが爆発して、他の人をきずつけることになってしまいます。」と話すと、にぎやかなクラスが静かになり、児童の真剣なまなざしが集まりました。

怒りは、それだけでは悪いものではなくて自然な感情であることを知ると、子どもたちは「えっ!」という意外な表情をします。

ブレーン-ストーミングは、たいへん簡単

さて、初めてのブレーン-ストーミングです。ブレーン-ストーミングとは、アイデアを出す方法の1つですが、「人の意見を批判しない」というルールがあります。子どもたちにはよく理解できたようですが、たくさんの意見が出てくることが重要です。

いいたいことがある人は立って、おたがいにゆずりあいながら発表します。手で「どうぞ。」と合図しながらも、みんなはいいたいことがたくさんありました。「怒りの体験」というテーマは、子どもたちにとってはたいへん身近なことなのでしょう。

「怒りのタワー」で、怒りの度合いをセルフ-チェック

「怒りの体験カード」は、3x4cm のものをたくさん用意して、思いつくことを書けるだけ書くようにします。このプログラムのねらいは、日ごろのもめごとをいい上げることではないので、おこった相手の名前は書かず、どのようなことで怒りを感じたのかについて書くようにします。10枚以上書いた児童も少なくありませんでした。

それぞれが、怒りの度合いを考えて、「怒りのタワー」にカードを貼り、色鉛筆で怒りの色を表現しました。書き出すことによって、怒りの体験が発散できたのか、すっきりした雰囲気でプログラムを終えました。

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